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お知らせ

2025.09.01
歴史ある秋の神事「御田刈祭の神相撲」で有名な「大原野神社」

京都の日中はまだまだ30度を超すような暑さが続きますが、
夜は鈴虫やコオロギの鳴き音が聞こえるようになりました。
秋の足音は遠からず近づいているように感じます。
秋といえば実りの秋!今回は秋の豊かな収穫に感謝するお祭り「御田刈祭(みたかりさい)」が執り行われる
「大原野神社」をご紹介したいと思います。

京都市西京区南春日町に位置する大原野神社。
この地域は、京都市内からみて西にあるということから「京都西山」と呼ばれる一帯で、
奈良から京都へ都が移る間、10年ばかり都であった長岡京をはじめ、山あいに点在する古い社寺など
歴史的にも興味が尽きない地です。
桜やアジサイ、紅葉や美しい竹林があり、京たけのこの産地としても知られています。
近年、境内にある池の風景が、印象派の画家・モネの「睡蓮」の絵にそっくりなことから、
SNSなどで話題になり、京都の「モネの睡蓮の池」とも呼ばれ、人気を集めているそうです。

創建は延暦3年(784年)、長岡京遷都の際、藤原氏が氏神である奈良春日大社の神々をこの地に御分霊し、
お迎えしお祀りしたことが始まりとされています。
その為、別名「京春日」とも呼ばれ、藤原一族に女の子が産まれると、中宮や皇后の地位になれるよう、
美くしく行列を整えて参拝したと伝えられています。
その為、大原野神社のご利益は「良縁」「夫婦円満」「女性守護」「玉の輿」などがあり、女性を中心に人気を集めています。
本殿の形も春日大社を模したもので、朱塗りの鮮やかな檜皮葺きの社殿が4棟、一列に並んでいます。

また、源氏物語の作者、紫式部も大原野神社を氏神と崇め、大原野の地をこよなく愛していたと伝えられています。
源氏物語二十九帖「行幸(みゆき)」の巻には、大原野へと向かう冷泉帝の華やかで美しい行列の様子が描かれており、
実際に1005年の行啓では藤原道長を始め中宮・彰子に紫式部もお供したといわれています。

そんな美しい景色が魅力の大原野神社ですが、冒頭で紹介させていただきました通り
毎年9月になると五穀豊穣に感謝して「御田刈祭(みたかりさい)」が執り行われます。
御田刈祭は、毎年9月の第2日曜日に斎行されている神事で、
平成27年(2015年)3月に京都市無形民俗文化財に登録された特殊神事「神相撲(かみすもう)」が奉納されます。
江戸時代、享保2年(1717年)に開催の記録があり、300年以上にわたる長い歴史を有する神事です。
氏子地区の北春日町と南春日町の神力士が、清めの塩を包んだ白紙をくわえて立ち合い、必ず1勝1敗で引き分けます。
これは、「地域の人々が争いなく互いに助け合って生活してゆきます」という、神様への誓いだとも言われています。
神事の後は「赤ちゃんの土俵入り」、地元小中学生による「奉納相撲大会」が開催され、熱戦が繰り広げられます。
夕方17時より氏子青年会主催の「ナイトコンサート」が開催され、お祭りの雰囲気を一層盛り上げるなど、終日賑わいます。

今年も9月14日(日)10:00より、御田刈祭が執り行われるようです。
詳しい開催情報は、公式HPなどでご確認ください。

ぜひこの機会に、歴史ある神事を見学してみてはいかがでしょうか。

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