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お知らせ

2025.05.01
今年も京都三大祭り「葵祭」の時期がやってきました

爽やかな初夏の風を感じる季節となりました。
つい先日まで咲いていた桜が葉桜となり、若葉の青もより一層濃さを増してきました。
本日は、そんな初夏の京都を優雅に彩るお祭り「葵祭」についてご紹介したいと思います。

葵祭とは、下鴨神社と上賀茂神社の例祭で、「祇園祭」「時代祭」と並んで、
京都三大祭りの一つに数えられる由緒あるお祭りです。

その始まりは1500年以上前と言われており、
6世紀、欽明天皇の時代、凶作に見舞われ飢餓疫病が流行した際、
天皇が勅使を遣わし「賀茂の神」の祟りをおさめようと、
4月の吉日に馬に鈴を付け走らせ祈ったのが起源とされています。
朝廷の行事として貴族中心に進めてきたことから、貴族の伝統が色濃く残るお祭りでもあります。
あの紫式部の「源氏物語」にも葵祭が登場するなど、すでに平安時代には多くの見物人で賑わう行事だったことが伺えます。
戦乱の影響を受けて、祭が行われない期間もあったようですが、形を変えながら現代に続いています。

葵祭ではその名の通り、さまざまな装飾に葵の葉がモチーフとして見られます。
路頭の儀の御所車、勅使、供奉者の衣冠などに飾られる緑の葉は、
「二葉葵(ふたばあおい)」とよばれる葵の葉で、上賀茂神社・下鴨神社の神紋で、神様が力を宿されると考えられています。
祭で使われる葵は毎年両神社から御所に納められ、その葉を祭で使用しているそうです。

毎年注目が集まる葵祭のヒロイン「斎王代」は、毎年4月ごろに京都にゆかりのある一般女性から選ばれるそうです。
その昔、伊勢神宮に奉仕した内親王を「斎宮」と呼ぶのに対し、賀茂社に奉仕した内親王を「斎王」と呼びました。
当初は「斎王」が葵祭のヒロインでしたが、鎌倉時代に「斎王」の制度が無くなってから、
「斎王」の「代理」である「斎王代」がその役を務めるようになりました。
五衣裳唐衣をまとい、腰輿という輿に乗って登場する斎王代は毎年注目の的です。

葵祭は、行列「路頭の儀」が有名ですが、5月1日からさまざまな行事が始まります。
代表的な行事の一つは5月3日の「流鏑馬神事」で、下鴨神社の境内にある糺の森で行われます。
馬を走らせながら正確に的を射抜く高度な技術が必要なため、人気行事の一つです。
その他にも4日には、斎王代が身を清める「斎王代御禊の儀」や、
5日に行われる葵祭の沿道を弓矢を使って清める魔除けの神事「歩射神事」など、様々な行事が執り行われます。

5月15日、祭の最後を華々しく飾るのは、
天皇の使者である勅使が下鴨、上賀茂の両神社に参向する道中の「路頭の儀」です。
近衛使(勅使代)をはじめ検非違使、内蔵使、山城使、牛車、風流傘、斎王代など、
古の姿そのままに馬36頭、牛4頭、500余名の行列が京都御所建礼門前より出発し、王朝絵巻さながらに8キロの道のりを進みます。
平安貴族の装束を身にまとった人々の行列は、まさに葵祭のハイライト。
日本の伝統的な美意識を感じる貴族の衣裳を見学することができます。

今年も5月1日より開催予定のようですが、詳しくは公式HPにてご確認ください。
新緑美しいこの季節、平安時代にタイムスリップしたかのような美しいお祭りに
足を運んでみてはいかがでしょうか。

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