2021.08.01
お盆に精霊を送る伝統行事「五山の送り火」
長かった梅雨が明け、連日30度を超える猛暑となり、暑い夏がやってきました。
ここ京都ではコロナウィルスの感染拡大予防において、現在まん延防止等重点措置に移行になりました。
そんな中ではございますが、今年も京都では夏の終わりを告げる一大イベントとして有名な「五山の送り火」がもうすぐ始まります。
毎年、8月16日の夜、夏の夜空にくっきりと浮かび上がる「五山の送り火」はお盆の翌日に行われる仏教的行事で、お盆に帰ってきた
ご先祖さまを再び天界へ送るため、足元を浄化する光となると言われています。
東山に「大」の字が浮かび上がり、続いて、松ケ崎に「妙・法」、西賀茂に「舟形万灯籠」、大北山に「左大文字」、そして、嵯峨に「鳥居形松明」が点ります。これら5つの送り火はすべて京都市登録無形民俗文化財です。
東山如意ヶ嶽の大文字に午後8時ごろ火が灯されると、最後の嵯峨鳥居本曼荼羅山の鳥居形まで、順番に点灯されていきます。
この行事が一般に広く行われるようになったのは、仏教が庶民の間に深く浸透した中世-室町時代以降であるといわれています。
記録を紐解くと、慶長8年(1603)公家舟橋秀賢の日記『慶長日件録』7月16日に、「晩に及び冷泉亭に行く、山々灯を焼く、見物に東河原に出でおわんぬ」という記述が初めて見られ、「山々灯を焼く」とあるのが鴨の河原から見られる大文字などの送り火であったと考えられています。
五山のそれぞれには様々な歴史が伝えられていて、今日ではどれ一つとして明らかではないのが事実ですが、
それは「五山送り火」が宗教的行事ではありますが、地元の人々によって始められ、受け継がれてきたため、
記録にとどめられなかったのではないかとも考えられています。
そして現在も「送り火」は地元の人々や、ボランティアの皆さんによって支えられ、数百年という歴史が民間で受け継がれている行事なのです。
今年はコロナウィルス感染防止の為、大幅にその規模を縮小して行うことが決定しています。
いずれも点火するのはごくわずかな部分のみとのことで、市街地からは炎の点のように言える可能性があるとのことです。
今年はこのような状況で見物に足を運ぶことも難しくなりましたので、
弊社トップページに見事な「大」の字を浮かび上がらせた送り火のお写真を掲載させていただきました。
なかなか終息を見せないコロナウィルスですが、きっと来年は少しでも状況が良くなり、
この「五山の送り火」も例年通り行われることを祈っております。
また、ヤマトでは只今ウイルス対策グッズをご提案させて頂いております。
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